オリジナル小説「秘密の八重歯」第一章 – 5 2021.04.10 NOVEL 空から落ちてきた黒海の真珠 オデッサ Y氏の医院が休みの日の週末、キヨは学生風のカジュアルな服装にメガネ姿で歯科医院を見張っていた。Y氏の自宅は診察室の2階にあり、玄関前の庭には常緑樹が生い茂っていたので張り込みをするキヨにとっては都合が良かった。朝の9時から張り込んでいるが、まだ動きはない。 斜向... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第一章 – 4 2021.04.09 NOVEL 美人スパイと歯科医の出会い 当時、24歳だったキヨの容姿は美しく、東京女子大学の英語専攻学部を卒業して英語教師となったが、戦後の混乱で教師の仕事から離れた彼女は、その美貌と語学力を買われ銀座の高級クラブでGHQの高官(裏の顔は中央情報部のスパイ)にスカウトされ、主に財界の大物との接待の際に通訳として雇われた。 &n... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第一章 – 3 2021.04.08 NOVEL 水面下で起こっていた火の玉争奪戦 Y氏が隕石を持って歯科技工士の元を訪れた同じころ、恋ヶ窪の森林地帯に落ちた火の玉を探して、その在り処を執拗に追っている組織があった。在日米軍である。 1945年12月の同時期に沖縄にも落下した隕石の周辺を立ち入り禁止にして管理下においた米軍は、その隕石がもっている“... 詳しくはこちら