東芝DVDレコーダー『VARDIA RD-W300』修理記
東芝のDVDレコーダーを修理することに
きっかけは、家族の知人が引っ越しをする際に不要となったDVDレコーダーを引き取ったことからだった。見に行くと、東芝のDVD/VHS/HDDレコーダー『VARDIA RD-W300』という機種で、問題なく使用できるとのことだったが、持って帰ってセッティングしてみると・・これがけっこう厄介な代物だった。
問題1 DVDを読み込まない
問題2 DVDの開閉蓋が閉まらない
問題3 電源を入れてしばらくすると電源が勝手に落ちる
問題1と2については、同じ原因に起因するようだったが、はじめに問題3を解決することにした。さっそく内部を開けてみると、案の定ホコリがごっそりと詰まっていた。このデッキはHDDを内蔵しているため放熱用に大きめのファンが付いている。このファンが回転すると開口部のすき間から微細なホコリを吸い込み、それが溜まってホコリの固まりとなってしまうのだ。
電源が落ちてしまう原因は、おそらく内部の熱をセンサーが感知して自動オフが働くためであろう。ホコリが溜まって通気が悪くなると内部の空気が滞留するだけでなく、電気回路がショートすると発火して火災の原因にもなりかねないからだ。
まずはブロアーを使ってデッキ内のホコリを吹き飛ばし、簡単にクリーニングした。これで、電源が落ちるエラーはだいぶ減ったが、暑い日に使っているとたまに落ちる状態である。
レコーダーのDVDトレイ故障は致命的だった
DVDは読み込まないものの、VHSは問題なかったので古いビデオを観たりTVチューナーとしてしばらく使っていたが、そのうち電源を入れるとDVDトレイが開いたままとなり、開閉ボタンでトレイを閉めてもまた開いてしまう問題が発生した。これは致命的な問題で「トレイが開いています」というエラーが出るためデッキがスタンバイ状態にならず、HDD録画すらできなくなってしまった。
普通ならここであきらめて廃棄してしまうだろうが、せっかく家にやってきたレコーダーで、専用の木製ラックまでつくったので、後にも引けず何とかして修理することに決めた。
原因はDVDのローラーを制御するベルトだった
DVDの開閉ドアが開いてしまうのは、DVD内部にあるローラーを回転させているゴムベルトの劣化が原因だった。このベルトを取り外し、秋葉原のパーツ屋で同じものを160円で購入してきた。交換してみると、DVDの開閉はきちんとするようになり、DVDも読み込んでいるような音がする。よし、これで修理終了!と言いたいところだが、修理中の事故でもっと大きな問題が生じたのだった。
DVDの開閉蓋を固定していたヒンジが折れる
DVDトレイが開いている状態でラックからレコーダーを出す際に、本体の重みでトレイに負荷がかかり、バキッというイヤな音がしたのだが、大したことはないだろうと高をくくっていたら、なんとDVDの開閉ヒンジが折れてしまっていたのである。これは、今までに経験したことのない次元の修理になりそうだ・・・。
たどり着いたのはモーターとプラモデル用のパーツ!
折れてしまった本体側ヒンジの突起は、ヤスリで削って平らな状態に。あとは、ここに接着するプラスチック製のパーツを探さなくてはならない。コノ字型ヒンジの代用になりそうなものを秋葉原のパーツ屋で物色していると、プラ製の六角ワッシャーを見つけたので購入。しかし、このワッシャーはサイズが小さくて蓋のレバーが入らないことがわかった。いっそのこと、蓋のレバーを切ってしまえ!と切り落としてみると、このレバーは必須であることが後で判明した(汗)。
そこで、プラモデルの専門店へ行ってみると・・店員に案内された場所には、モデラーご用達の丸い棒のようなパーツが置いてある。これは行けそうだ! さっそく買って帰ってレバーの付いていた場所にボンドで接着するが、開閉の動作ですぐに折れてしまう。そこで、レバーの付いていた場所にドリルで穴を開け、棒を反対側から挿してみると、うまい具合にピッタリと固定できた。
ワッシャーの方は、接着剤で付ける以外に方法は無いので、コニシの「ウルトラ多用途SU」というボンドを使って本体ヒンジ部分に接着。このボンドは、完全硬化するまで24時間もかかるが、硬化後は弾力性のあるゴム状になるのがポイント。蓋は開いた状態と締まった状態ではヒンジの可動部に遊びが必要なため、ある程度弾力性があったほうが好都合なのである。
パーツをすべて組み立て直して電源オン! さあ、結果はいかに?
一番困難だったヒンジの修理も終わり、パーツをすべて組み立て直して元通りに。奥に残っていたホコリもすべてクリーニングして心身ともにスッキリした気分である。ここまでクリーニングできていれば、電源が落ちる症状もおそらく良くなっているはず。さて、DVDトレイの開閉と読み込みはどうだろうか?
まだ、ボンドが固まりきっていないためか、蓋は一回では閉まらないものの、使っているうちにボンドの弾力性が増しておそらくスムーズに閉まるようになるだろう。というわけで、久しぶりのハードオペにはなったが・・何とか無事に直すことができたのだった。
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