アカサカベースの卓上オーディオ進化論
ダイニングテーブルで聴くアナログ盤もイイネ❣
アナログレコードのブームに乗って、比較的安価なレコードプレーヤーが売れ続けている。アカサカベースには、メインの他にサブのプレーヤーが3台あるけれど、最近使っていなかったION AUDIOのMax LPをダイニングテーブルにセットしてみた。目の前にターンテーブルがあるので、買ってきたレコードを次々に試聴できるのでとても便利である。
レコードを聴き終えたら、コードを外せばすぐにしまえるのでスペースに困らないのが良い。これぞポータブルプレーヤーの利点である。Max LPにはヘッドホンジャックもあるが、ヘッドホン嫌いのわたしは、プレーヤー組み込みの小さなスピーカーで聴くことになる。
しかし、プレーヤーの性質上、内蔵スピーカーでは低音が不足する。低音が出るような設計にすればレコード針が振動を拾ってしまうため、音がフィードバックしてしまう。そのため、どうしても貧弱な音にせざるを得ないのが実情なのだ。
低音の補強には、ハンドメイドの波動スピーカー
そこで、プレーヤーのラインアウトから、外付けアンプを経由してテーブルの下に円筒式の波動スピーカーを設置することにした。波動スピーカーは、両サイドにスピーカーが付いているため、内部で振動が増幅されて低音が倍増する構造である。
Max LPは、ラインアウトしても内蔵スピーカーの音は消えないため、両方のスピーカーをミックスさせて音を調整できるのが楽しい。外付けアンプには、雑誌STEREO誌の付録についていたLUXMANのLXA-OT1を使った。
写真の筐体ケースは木工とパンチングメタルを使って自作したオリジナルである。フロントベゼルをパンチングメタルにしたのは、内部の電源ランプが見えるようにしたかったからだ。ちなみに波動スピーカーは、東京コーン紙製作所のスピーカーユニットF77G98-6を使ったハンドメイド品だ。
テーブルの下には、意外と広いデッドスペースがあるので、波動スピーカーくらいなら場所を気にせずに設置することが可能である。低音補強が目的なので定位を気にする必要もない。まさに一石二鳥の使い方ができるのだ。ダイニングには、Amazonのスマートスピーカーもあるのだが、やはりアナログレコードで聴く音楽とは比べ物にならない。
例えるなら、サブスクで聴く音楽がコンビニ弁当だとすれば、アナログで聴く音楽は手間のかかった手作り料理である。音楽を聴くために必要な一手間こそがヒトの聴覚を冴えさせるのだ。そして、音質を向上させるために施す一工夫は感性を豊かにしてくれるだろう。
わたしもかつてはJBLや英国製スピーカーに300B真空管アンプを組み合わせたり、スタジオ仕事でダイヤトーン2S-305の音に接したりと、どちらかといえばハイエンド路線だったが、スピーカー制作の楽しさにハマって以来、オーディオとの向き合い方が完全に変わって“お金をかけなくても良い音はつくれる”ことを知ることができた。
今回取り上げた、レコードプレーヤーにはオーディオマニアは見向きもしないかもしれないが、たまにはこうした遊びをやってみるのも楽しいものだ。きっと、高級オーディオにはない別の世界が見えてくるはずだ。
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