「秘密の八重歯」が電子書籍になりました❣ 2022.12.20 NEWS 『秘密の八重歯』がKindleで出版されました‼ トーマ・キャンベル著の『秘密の八重歯』が、Amazonの電子書籍 Kindle版として出版されることになりました。すでに書籍として発売されてきた『秘密の八重歯』でしたが、電子書籍でも読みたいという皆様のお声にお応えして、ついに2022年12月14日よりK... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第五章 – 10 2021.06.24 NOVEL あまりにも急過ぎる仲間の死 事件から5日後の1968年12月15日深夜、少年Sは恋ヶ窪の戸倉にある自宅の2階で、父親が以前購入して隠し持っていた青酸カリを飲んで中毒死する。死因は自殺とされるが、今持ってこの事件にはいくつかの疑問符が残されている。 Sが中毒死をする日の昼過ぎ、警視庁立川署の捜査員2名... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第五章 – 8 2021.06.22 NOVEL 初動捜査の遅れを突いた完全犯罪 午前9時32分 一足早く西元町の笹薮を出発したノエルが運転する濃紺のカローラは、大雨の続く西元町の細い道から元町通りへと抜けようとTの字に差しかかった。その時、造園業を営むH親子が病院へと向かう途中のクルマと危うく衝突しそうになっている。 [caption id... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第五章 – 7 2021.06.21 NOVEL 世間をアッと驚かせた、鮮やかすぎる強奪劇 午前7時30分 賭博師Oとノエル、少年Sの3人は、Oの自宅を出て府中方面へと向かった。ノエルが運転するスカイライン2000GTの助手席には、白バイの制服の上にレインコートを羽織ったSが乗っている。 Oは、工事用作業着の上にレインコートという出で立ちで、トラックのいすゞエル... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第五章 – 6 2021.06.20 NOVEL 犯行の影に隠れていた知られざる工事車両 1968年12月10日の午前零時過ぎ、ノエルと少年SはふたたびセンパイOの家へと到着した。家の庭には、工事用の小型トラックが駐まっている。その荷台には、立入禁止の看板が4つ載せられていた。いつ、どこで、どうやってこのトラックを調達したというのか? そのあまりの準備の良さに2人は... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第五章 – 5 2021.06.19 NOVEL 犯行前夜の最終ミーティング 12月9日、決行日の前日となる月曜の午後、ノエルと少年Sは最終ミーティングのために賭博師Oの家へと別々に向かっていた。ノエルは立川から、少年Sは新宿のゲイボーイ宅から電車で別々にやってきた。この日の天気は曇りだが、決行日となる翌日の天気は雨の予報だ。 Oは、少年Sのために... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第五章 – 1 2021.06.15 NOVEL 第五章 ホンダドリームからヤマハスポーツへ 11月に入ると、現金強奪に向けての準備がいよいよ佳境に入ってきた。まずは、少年Sが扮する白バイ警官が乗るオートバイの調達だ。当時の白バイといえば、そのほとんどはホンダ製である。そこで、ターゲットをホンダの中型以上のバイクに絞って物色を進めることになった。 ... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第四章 – 11 2021.06.09 NOVEL 9月に3人で描いた青写真 9月25日の“リハーサル”に向けて、ノエルと少年Sに課されたのは、現送車を追尾するための新たなクルマを調達することだった。大きなヤマに向けては、まだやらなくてはならないことは多いが、現送車に気が付かれては元も子もない。万全を期して実行するためには周到な準備が必要だ。普段は大胆すぎるくらいに横... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第三章 – 15 2021.05.28 NOVEL 消えた謎の指示書と発煙筒 賭博師Oは、公園である男と会っていた。身なりのしっかりした中年男性で、黒の中折れ帽を被っている。Oとその男性は、公園の同じベンチに腰掛けながら話をしていた。共に、相手を見ることはせずに、前を向いたままのやりとりだ。 「今のところ、すべて思い通りに事は運んでます」 Oがそう... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第三章 – 12 2021.05.24 NOVEL メンフィスでの3人の密談 翌日、ノエルは午後3時に「メンフィス」へと向かった。店内に入ると、少年Sがいつもの席に座って煙草をふかしていた。 店に入ってきたノエルを見て、Sは左手を上げて「よお!」と合図をした。ノエルは、オーナーにオーダーを告げて飲み物を受け取ると、Sの前の席に座った。 ... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第三章 – 7 2021.05.19 NOVEL 大切に保管されていた一欠片の隕石 キヨとノエルは、国分寺駅北口にあるY氏の歯科医院の前でタクシーを降りた。はじめてキヨがこの場所を訪れてから12年の年月が経つが、住宅が増えてはいるものの大きな変化はない。キヨとノエルは、歯科医院の門扉を開けて敷地内に入ると、玄関の呼び鈴を鳴らして院内へと入った。待合室には患者が2名座... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第三章 – 6 2021.05.18 NOVEL はじめて経験した歯の痛み ある日、少年Sと一緒にヴィレッジの売店で買ったホットドックを囓っているとき、ノエルは左上顎の歯に違和感を感じた。ソーセージを噛んでいるとき、今までに感じたことのない、上顎全体に響くような痛みが伝わったのだ。そのことをSに話すと、彼はこう言った。 [caption id=... 詳しくはこちら