オリジナル小説「秘密の八重歯」第五章 – 11 2021.06.24 NOVEL Yナンバーのフォードムスタング 少年Sのショッキングな死の報せを聞いた翌日、賭博師Oの家の庭には、大きな黒い外車が駐まっていた。Yナンバーのフォードムスタングだ。居間のソファには、黒い帽子の男とOが向かい合って話をしていた。 [caption id="attachment_7066" align="alignn... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第五章 – 4 2021.06.18 NOVEL 犯行の表舞台に立つ2台のカローラ センパイOから2人への次の司令は、犯行に使う2台のクルマを用意することだった。特にこの2台は重要な意味を持つ。1台は現金輸送車からジュラルミンを載せ替えて逃走用に使うクルマ。もう1台は、現送車の前を走って栄町の空地で白バイに乗り換える際に使うクルマである。2台は、なるべく目立たない、... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第四章 – 6 2021.06.04 NOVEL 犯行のリハーサル中に浮かんだある秘策 多摩農協への5回目の脅迫が行われた1968年7月25日、ノエルと少年Sは前回と同様に9時10分頃に日本信託銀行を出た現金輸送車をクルマで追尾した。銀行を出た黒いセドリックのトランクに、行員たちが向かいの三菱銀行からジュラルミンケースを運び入れて出発するのは前回と同じ流れだ。セドリ... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第三章 – 13 2021.05.26 NOVEL 学生運動が盛んな時代に練られた計画 この年、1968年は日本だけでなく、世界的にも動乱が相次ぐ年だった。プラハの春、キング牧師暗殺、5月革命、そして日本では1月の佐世保エンタープライズ寄港阻止運動にはじまって、3月に起きた東大紛争でそのうねりはピークに達していた。 ベトナム戦争に反対する世界中の若者... 詳しくはこちら
オリジナル小説「秘密の八重歯」第三章 – 11 2021.05.23 NOVEL 羊の皮を剥かれた、直列6気筒SOHC ノエルが喫茶店メンフィスに戻ってみると、ちょうどセンパイOが雑誌のボーイズライフを読んでいるところだった。それに気がついたノエルは、Oに向かってこう言った。 「すみません、それ、オレの雑誌なんですよ」 「おお、そうだったのか、わりいわりい」 ... 詳しくはこちら