Akasaka Base|オリジナルのオーディオ製品とアメリカ雑貨 アカサカベースでは、オリジナルの高品質なサウンドグッズ(スピーカー、アンプ等)、 トーマ・キャンベルがデザインした世界に例のないアイデアを活かしたメディアアートをはじめ、 大人の秘密基地にふさわしいアメリカ雑貨やコレクターズグッズなどをセレクトして販売しています。

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 16

隕石がもたらすミステリアスなパワー キヨがマークしたMの足取りによって浮上した東京歯科大学の研究室では、Y氏が拾った隕石をめぐって科学的な分析が行われていた。主にその分析を行っていたのは、研究室で助教授を務めていたTだった。Tは物理学にも精通しており、医療はもちろん、その研究分野はサイエンス全般と幅広かった。 &n...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 15

新たなターゲットの後を追う キヨは、Y氏へ綴った手紙を出した翌日から、歯科技工士Mの見張りを続けていた。Mの動きは、住宅を兼ねているらしい作業場の外からしか見ることができない。数日間はとくに変わった動きは見受けられなかったが、それから一週間ほど経ったある日、Mはいつもの格好とは違う背広姿に茶色のカバンという姿で作業場...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 14

一通の手紙が、青年の心に火を灯す キヨからの手紙は、数日後にY氏の元へと届いた。手紙を読んだY氏は、突然のキヨの留学の知らせに少々落胆したが、喫茶店で自分が撮ったキヨの写真を見ると、心の奥の方で蝋燭の火が灯ったような胸の高まりを感じたのだった。それは、尋常小学校4年のときに、地元の神社で盆踊りをする同級生を見て初めて...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 13

心に咲いたサクラは花びらのように儚いのか キヨがフィルムを送ってから2日後、ふたたびCAPを通じてGHQ高官から封筒が届いた。封を開けると、キヨの成果を称える手書き文とともに、現像焼付けされた写真が入っていた。空き地で撮影した歯科技工士Mの写真である。写真は、GHQ内のラボにより、その顔がはっきりと確認できるサイズま...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 12

浮かび上がってきた、もう一人の男 翌々日、キヨは武蔵野大地から清流が流れる「真姿の池」のほとりでY氏から聞いた話を、細かく英文で便箋に記すと、それを封筒に入れて国分寺駅で待ち合わせていた諜報員に手渡した。その諜報員はこうした秘密文書やフィルムを専門にあつかう運び屋で、暗号化されていない文書は必ず彼らを通して届けるのが...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 11

閉ざされていたパンドラの箱を開いた清冽な水 「珈琲ボレロ」を出たY氏とキヨは、自分たちの住むエリアとは反対側の南へ向かって歩きはじめた。北口にある恋ヶ窪の森林で起こった一件もまだ記憶に新しかったし、もう少し話したいという欲求をお互いに満たすには、一緒に歩ける距離がすこしでも長いほうが良かったからだ。   ...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 10

珈琲の甘く苦い芳香とヴァイオリンの音色 Y氏とキヨが偶然会った喫茶店(実際には、キヨが偶然を装って入ったのだが)は、国分寺駅南口にある三菱財閥、岩崎家の別荘近くにあった。入口の看板には「珈琲ボレロ」とある。二人は、この喫茶店で午後2時に待ち合わせた。     キヨは、美術学生風のボーイッ...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 9

スパイとして初めて味わった複雑な思い 恋ヶ窪の森林で起こったことは、Y氏にとってもキヨにとっても、その後の生活に少なくない影響を与えていた。いま、自分たちが生きている世界は、GHQの占領下にあるという紛れもない事実。とくにY氏にとってあの日の出来事は、“目に見えない巨大な組織が闇に潜んでいる”という不気味さを感じさせ...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 8

懐の深さと器量の大きさを互いに感じあう キヨとY氏は、急いで恋ヶ窪の森林地帯から走って遠ざかったが、熊野神社近くの通りに出たところで待機していた米兵2名に呼び止められた。米兵たちは、厳しい目で二人を睨んだうえで英語でこう言った。     「君たちは、ここで何をしていたんだ?」 キヨは、...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 7

恋ヶ窪の森林にあった幻のクロスロード Y氏の歯科医院は、太平洋戦争中に建った日立製作所の中央研究所近くにあった。国分寺駅の北口から研究所の脇をまっすぐ歩き、熊野神社へと続く通りにあった民家を改装して戦争間際の昭和15年に開業したのだった。     間もなく戦争の空襲で東京都心は焼け野原に...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 4

美人スパイと歯科医の出会い 当時、24歳だったキヨの容姿は美しく、東京女子大学の英語専攻学部を卒業して英語教師となったが、戦後の混乱で教師の仕事から離れた彼女は、その美貌と語学力を買われ銀座の高級クラブでGHQの高官(裏の顔は中央情報部のスパイ)にスカウトされ、主に財界の大物との接待の際に通訳として雇われた。 &n...

オリジナル小説「秘密の八重歯」- 3

水面下で起こっていた火の玉争奪戦 Y氏が隕石を持って歯科技工士の元を訪れた同じころ、恋ヶ窪の森林地帯に落ちた火の玉を探して、その在り処を執拗に追っている組織があった。在日米軍である。   1945年12月の同時期に沖縄にも落下した隕石の周辺を立ち入り禁止にして管理下においた米軍は、その隕石がもっている“...

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