昭和の銘スピーカー SP LE-8Tのレプリカを作る‼ -2
エンクロージャーの制作 ラワン材を1/2サイズに切り出し
エンクロージャーの木材には、木目を活かすためにラワン材を選んだ。MDFでは木目を出すためにツキ板を貼らなくてはならず、質感も見劣りするためだ。ラワン材には表裏があり、裏側には木のザラつきやキズがあるのだがエンクロージャー内部は見えないので問題ない。
スピーカーユニットはFostexの8cmフルレンジモデルFF85WKを想定して作業を進めていた。LE-8Tと同じアルミのセンターキャップを採用しているからだ。ただし、コーン紙がグレーなのでそこはアイボリーに塗装する前提だった。試しに73Φにカットしたラワン材に合わせてみると、8cmサイズでは容量的に小さすぎることが分かった。
LE-8Tにそっくりなスピーカーユニットは何か?
バッフルとなる縦305mm、横180mmの寸法は、概ねSP LE-8Tの1/2サイズに該当する。従って、組み合わせるユニットは10cmがジャストフィットするはず。そうなるとFF105WKが候補となるのだが、念のため、LE-8Tにそっくりなユニットを調べていくうちに発見したのが、FostexのFX120というユニットだった。ただし、型番から想像するようにこのユニットは12cmで、現在は廃番となっており新品購入はできない。
FF105WKかFX120かで迷った挙げ句にわたしが選択したのは後者の方だった。Fostexの仕様書によると、エンクロージャーの推奨サイズが今回製作しているレプリカとほぼ同容量だったこと、使用者の評判がとても良いこと、そして何と言ってもデザインがLE-8Tにそっくりだったことが決め手となった。
ユニットが決まったので、中古品を探してみるとオークションに同品が出品されているのを見つけた。価格は2本で20,000円と少々高いが未使用品の箱入りということもあって、購入することに決めた。商品はまだ手元に届いてないので何とも言えないが、エッジが経年劣化するウレタン素材なのが気にかかる。JBLのユニットはその多くがウレタンエッジなので、使わずに死蔵しているとボロボロになってしまう。将来的には張り替えることも覚悟しての採用である。
写真左が本家LE-8T、右がFX120の外観だ。フォスター電機がLE-8Tをイメージしてデザインしたのは間違いないだろう。レプリカを作るのだから、外観デザインは重要である。サイズ的には2cm分オーバーするものの、完成の暁にはこの選択は間違ってなかったと思えることを信じてユニットが到着するのを待つことにしよう。
ラワン材を水性塗料でウォールナットに塗装
次の工程は、エンクロージャーを塗装していく作業だ。前回の反省を踏まえて、今回は水性塗料を選んだ。使用したのは、ウッドデッキやラティスなどに使われるウッディガードだ。この塗料は水性ニスに近く屋外でも使える仕様だ。まずは、背面パネルとなるパーツを塗ってみた。浸透性が高いため乾燥も早く、ハケも水洗いできるので作業はすこぶる快適だ。
ターミナル取り付け板を背面パネルに接着
SP LE-8Tの裏板には、四角い穴を開けてターミナルを固定する板が取り付けられている。この構造をそのまま真似てターミナル部分を組み立てた。下の写真は、バネ式4ピンターミナルを仮置きしたところ。SP LE-8Tには、赤と黒のプッシュ式ターミナルが組み込まれていたので、似たタイプのターミナルを取り付ける予定だ。
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