アカサカベースが選ぶ、秘蔵の名盤 第7話
ウィッシュボーン・アッシュ「百眼の巨人アーガス」
『百眼の巨人アーガス』は、イギリスのロック・バンド、ウィッシュボーン・アッシュが1972年に発表した3作目のスタジオ・アルバムだ。印象的なジャケットデザインは、ヒプノシスによるもの。ケン・ラッセルの監督映画『肉体の悪魔』(1971年)で使われた衣装を借りて、フランスのプロヴァンスで撮影されたという。アルバム・タイトルはスティーヴ・アプトンの発案で、ギリシア神話の巨人アルゴスに由来している。
ウイッシュボーン・アッシュは、アンディ・パウエル(g)、テッド・ターナー(g)、マーティン・ターナー(b)、スティーヴ・アプトン(ds)の4人の初期メンバーの時代が全盛期で、とくにアンディとテッドの息のあったツインリードが最大の魅力。テクニックをひけらかすのではなく、フォーク、プログレ、クラシックの風味が合わさった楽曲と、二人のインタープレイによって縦横無尽に変化する曲構成が音楽通の支持を得て、根強いファンを獲得していった。
3枚目のこのアルバムは、そんなウィッシュボーン・アッシュがもっとも輝いていた時期に録音されたもの。ライブと同じように、即興演奏的に紡ぎ出される斬新な音世界を記録したこのアルバムは、音楽雑誌「メロディーメーカー」の読者投票によって「ロックのベストアルバム」に選出され「アルバム英国部門1位」となるなど、確固たる評価を得た。
このアルバムを聴く限りでは、A面とB面に分かれて演奏が途切れることで、リスナーは一時的な中断を余儀なくされるのだが、片面だけでいいという気には絶対にさせてくれないない、アルバムを通しで聴きたくなる魅力を持っている。そして、B面を聴き終わっても、またA面を繰り返し聴きたくなるという、まるで「ペンローズの階段」のようなレコードなのである。あなたも中毒になってみては?
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