サングラスのレコードジャケット 古今東西48選❗
レイバン ティアドロップ型
日本人にサングラスのイメージをはじめて強烈に焼き付けたのは、連合国軍最高司令官のダグラス・マッカーサーだったのではないだろうか。彼のトレードマークだったレイバンのティアドロップ型は、戦後の日本映画で俳優たちがよくかけているのを見かけるが、間違いなくマッカーサーの影響だったに違いない。そのカタチも、日本人によく似合うのが特徴だ。
映画「マッカーサー」サウンドトラック 渡 哲也「くちなしの花」
チューリップ「無限軌道」 レニー・クラヴィッツ「レニー」
タモリ「タモリ2」 フレディ・マーキュリー「ボーン・トゥ・ラブ・ユー」
ニルソン「DUIT ON MON DEI」 ルー・リード「ストリート・ハッスル」
マイルス・ディビス「ラウンド・ミッドナイト」 井上陽水「二色の独楽」
レイバン ジャスティン型
レイバンのジャスティン型も根強い人気のサングラスだ。このサングラスで最も有名なのは、日本が誇る映画監督の巨匠、世界のクロサワではないだろうか。後に映画「タクシードライバー」のロバート・デ・ニーロや、「地獄の黙示録」のロバート・デュバルがかけていたのはこのカタチをリサイズした「クラブマスター」というモデルだ。
スコセッシもコッポラもクロサワをリスペクトしていたことと関係するのではと思うのは、深読みし過ぎだろうか。この「クラブマスター」、日本では1980年代に流行した。右下のソニー・ロリンズがかけているのがその原型となったものである。
黒沢 明「黒沢 明の世界」 ソニー・ロリンズ「ヴィレッジ・ヴァンガードの夜」
ボブ・ディラン「インフィディル」 宮里久美「アンフィニッシュド」
サングラス姿の女性 レコードジャケット
女性ミュージシャンがサングラスをかけているレコードジャケットは、意外と少ない。“女性の魅力は目にある”というのが世界の共通認識だからだろうか。
Smoove & Turrell 「Stratos Bleu」 映画「ロリータ」サウンドトラック
ニーノ・ロータ メモリアル「アマルコルド」 YMO「イエロー・マジック・オーケストラ」
ユウラ・ギュラー「アート・オブ・ユウラ・ギュラ−」 ジャニス・ジョプリン「グレイテスト・ヒッツ」
映画「私をスキーに連れてって」サウンドトラック ヨーコ・オノ「地獄の果てまで連れてって」
サングラス姿の俳優 レコードジャケット
サングラスの似合う俳優というのは、日本にも海外にも数多い。しかし、アルバムカバーにしぼると数が少ないのが現状だ。俳優でありながら、レコードも出しているというケースは少なく、あったとしてもサングラス姿というのは極端に少ない。俳優にしても“目は命”というのが定石なのだろう。サングラスが似合うと思う俳優を一人上げるとすれば、個人的にはウォーレン・ウォーツを上げたい(残念ながらレコードは見つからなかった)。
映画「地下室のメロディー」サウンドトラック 志賀 勝「男」
松田優作「Uターン」 映画「華麗なる賭け」サウンドトラック
石原裕次郎「みんな誰かを愛してる」 寺尾 聰「シャドー・シティ」
つっぱりヤンキー系 レコードジャケット
キャロルのデビューアルバムでは、矢沢永吉がセンターでティアドロップ型サングラスをかけていた。リーゼント、革ジャン、サングラスという、この世界のファッションを定着させたキャロルの影響力は大きかった。その後も、ダウン・タウン・ブギウギ・バンド、クールス、シャネルズ、横浜銀蝿といったフォロワーを生んでいく。
横浜銀蝿「ぶっちぎりII」 宇崎竜童「宇崎竜童の世界」
アラジン「ALADDIN vs アラジン」 キャロル「ファースト」
ラッツ&スター「ソウル・バケイション」 所ジョージ「ジョージのセロリ・パセリ」
クレージーケンバンド「PUNCH! PUNCH! PUNCH!」 ブラック・キャッツ「ベストセレクション」
天才系 レコードジャケット
天才系のくくりにしたのは、視覚障害というハンデを乗り越えたミュージシャンたち。スティービー・ワンダーについては、実は目が見えているなど諸説あるが、天才であることには異論はないだろう。ジャズ界なら、鬼才ローランド・カークをはずすことは出来ない。サックス2本にバスクラリネットを同時に吹くなど、“魔人”と呼ばれるほどトリッキーな姿ばかりフューチャーされるが、単なるキワモノではない実力をもったミュージシャンである。
レイ・チャールズ「スイート&サワーティアーズ」 ローランド・カーク「魔人ローランド・カーク登場」
スティービー・ワンダー「ホッター・ザン・ジュライ」 ダイアン・シューア「ラブ・ソングス」
我が道を行く系 レコードジャケット
映えある、我が道を行く系のレコードジャケットに選ばれたのは以下の4枚。フランスから現れたポップスター、ミッシエル・ポルナレフを筆頭に、ベーシストとしてジェームス・ブラウンの脇を固めてきたPファンクの主要メンバー、ブーツィー・コリンズ。映画「ロケット・マン」で再注目を浴びたエルトン・ジョン、そしてビートルズ解散後、33 1/3の年齢のときにレコーディングされたジョージ・ハリスンの4枚だ。
ミッシシェル・ポルナレフ「愛の休日」 ブーツィー・コリンズ「パワーオブ・ワン」
エルトン・ジョン「ルーシー・イン・ザ・スカイ〜」 ジョージ・ハリスン「33 1/3」
クール系 レコードジャケット
最後に、サングラスをするならこんな風にかけたいという見本のようなレコードジャケット4枚で締めくくりたい。ジョン・レノンがかけているのは、いつもの丸メガネの上に重ねるタイプのサングラス。死後に発売されたベストアルバムだが、プライベートなオフショットらしきモノクローム写真が印象的である。ラジオフライヤーに乗るセロニアス・モンクは、赤縁サングラスにチェックのハンチングというクールな出で立ちがイカしている。肩の力が抜けた表情のイリノイ・ジャケーのジャケットもクールだ。なんとなくオバマ元大統領に似ている?
ジョン・レノン「レノン・レジェンド」 エリック・クラプトン「ライディン・ウィズ・ザ・キング」
セロニアス・モンク「モンクス・ミュージック」 イリノイ・ジャケー「メッセージ」
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