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Go Hat レコードを聴いてみよう♪ その5

頭脳警察「頭脳警察1」

昨日(2023年7月7日)、頭脳警察のPANTAさんが亡くなった。この訃報を聞いたのは、昨年4月29日に天国へ召された小坂 忠さんのメモリアルコンサートでのことである。その知らせは、恵比寿ガーデンホールのステージ上で高 叡華さん(故・小坂 忠の寡婦/プロデューサー)から告げられた。

 

会場は一瞬どよめいたが、後方スクリーンに映し出されるPANTAさんと忠さんのスライド写真を見ながら、託されたメッセージを担々と読み上げる叡華さんの話を、会場全員が静かに聞き入った。「互いに万全の体調ではないけれど、近いうちに同じステージに立とう。そう誓い会ったけど、その夢もついに叶わなかった…」そんなメッセージの最後は、次の言葉で締めくくられた。

「今ごろ天国で忠と会ってることでしょう」

 

 

1972年にリリースされた、幻のファーストアルバム

赤軍派、上野勝輝の「世界革命戦争宣言」に触発されたPANTAが、コンサートでアジテーション調のシャウトを取り入れて作曲した同名曲のライブ録音からはじまるこのアルバムは、たちまち当時の学生運動家たちの熱烈な支持を受けるが、その過激な内容からほどなく発売禁止となる。

 

カバーデザインは、三億円事件のモンタージュ写真をそのまま使うという、警察の国家権力を逆手にとったもので、赤瀬川原平のアート作品などにも通じるニヒリズムが伝わってくるものだ。音楽的には非常にシンプルで、ギターとパーカッションのみをバックに即興的に歌われるセッションのような印象を受ける。歌詞は、あらかじめ用意されていたのだろうが、即興風に聴かせるのが彼等の狙いだったと言っていいだろう。

 

3曲めの「銃をとれ」は、同じギターリフを繰り替えしながら歌われるロックな曲だが、ニルヴァーナのヒット曲「Smells Like Teen Spirit」に引き継がれたのではと思わせるほど、曲調が似ているのは単なる偶然だろうか? 1972年というフォーク全盛の時代故にサウンドはフォーキーだが、スピリットは後のパンクロックそのものだと言っていい。

 

筆者は、2008年5月に行われた日比谷野外音楽堂にて開催された「Japan Rock Band Fes. 2008」に東京原宿の居酒屋ぎっちょんのマスターと観に行ったことがある。いま思えば、頭脳警察のライブを目の当たりにできたのは貴重な体験であった。

 

故・PANTAが残した歴史的足跡は、後のパンクロックへの影響を含めると偉大である。日本ロック界の首領、故・内田裕也がカバーしたことでも知られる「コミック雑誌なんか要らない」はわたしのフェイバリットソングであり、裕也さん主演の同名映画は、日本映画のベスト5に入るくらいに好きな映画だ。故人を偲んで、すこしでも多くの方に頭脳警察のファーストアルバムを聴いてほしい。

 

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